着物の基礎知識レッスン【第一回】着物・帯の種類について
着物は、「格」と呼ばれるフォーマル度合いや着用シーンによって、いくつかの種類に分けることができます。
ここでは着物を「フォーマル」と「カジュアル」に分け、あわせて帯の種類についてもご紹介します。
-目次-
フォーマルの着物
式典や社交の場など、ドレスコードのある場面で着る着物です。
柄の入れ方の違いによって着物の種類が変わり、また紋の有無・紋の数によっても格が変わります。
着物と帯はTPOや季節にあわせて種類を選びましょう。
■着物のTPOについて / ■季節の着物について

黒留袖
既婚女性の正礼装。上半身に柄が無く、裾に柄が入っており、背中、両袖後ろ・両胸元に合計五つの家紋が入ります。結婚式に新郎新婦の親族や仲人婦人が着用します。
色留袖
五つ紋では黒留袖と同格の正礼装となります。既婚・未婚の別なく着ることができ、三つ紋、一つ紋など紋の数を減らすことで訪問着や付下げと同格として着用できます。
振袖
未婚女性の第一礼装。絵羽(えば)模様(模様が縫い目で切れず、一枚の絵のような仕上がり)と長い袖が特徴。成人式や結婚式、パーティーなどで着用します。
訪問着
肩から胸、袖、裾にかけての絵羽模様(縫い目をまたいで一枚の絵のように繋がる柄)が特徴の華やかな着物。結婚式や入卒式の参列、またパーティーなどの社交の場で着用します。
付け下げ
訪問着のような柄付けですが、縫い目に模様がかからない着物。絵羽模様でないことから訪問着より格が下とされていますが、最近は華やかなものからシンプルなものまで幅広くあります。
色無地
一色で染められた無地の着物。一つ紋を入れれば、礼装として入卒式や結婚式の参列に着ることができます。紋を入れない色無地は気軽なお洒落着に。布地に織り出した地紋があることが多いです。
カジュアルの着物
お出掛けや食事会、観劇などに向くお洒落着から、ごく気軽な普段着まで幅広くあります。
柄の入り方や特徴による区別だけでなく、「先染めの着物」や「織りの着物」と呼ばれる、糸を染めてから織る「紬(つむぎ)」、木綿や麻、デニムといった着物もあります。
着物と帯はTPOや季節にあわせて種類を選びましょう。
着物のTPOについて / 季節の着物について

江戸小紋
遠目では無地に見えるほど細かい柄を染めた着物。鮫、行儀、角通しの三つの柄は「三役」と呼ばれ、格が高いとされます。
小紋
着物全体に同じ柄が繰り返し染められた着物。花柄、水玉、縞など柄は色々。お稽古ごとや気軽なお出掛けに。
紬(つむぎ)
先に糸を染め、その色の組み合わせにより縞や格子などの模様を織り出します。ざっくりとした風合いが魅力です。
デニム着物
くるりでも人気のデニム着物。生地感はブランドによって様々。現代的な雰囲気で、お手入れが簡単なのも人気です。
ポリエステルの着物
「洗える着物」の代表格であるポリエステルの着物。吸水速乾や防汚、はっ水など機能性のある生地の着物もあります。
麻・綿麻・木綿の着物
天然素材のナチュラルな風合いが人気の、普段着きものです。無地だけでなく、縞や格子などの織り柄の着物も。
夏の着物
素材は絹や麻、ポリエステルなど。薄手の透ける生地を裏地を付けずに仕立て、透け感により涼やかさを演出します。
浴衣
薄手の木綿生地に柄を染め、単衣で仕立てています。もとは湯上りに着たものなので、お祭りや夕涼み、居酒屋など気取らない場所へ。
帯の種類
帯にも着物同様に「格」があります。着物の格や着用シーンに合わせてコーディネートしましょう。
着用シーンについては、色柄も判別の大きな要素になるので、ここでは基本的な種類分けをご紹介します。
着物と帯はTPOや季節にあわせて種類を選びましょう。
着物のTPOについて / 季節の着物について

袋帯
フォーマルシーンで着用する帯。「二重太鼓」や華やかな飾り結びもできます。金銀糸が使われ重厚な織り柄が特徴。
しゃれ袋帯
金銀糸を使わない袋帯。帯の色柄や雰囲気によって、パーティー向きから気軽なお出掛け向きまで色々あります。
格のある名古屋帯
重厚感のある織りで、金銀糸や箔が使われた名古屋帯。付下げや色無地に合わせてセミフォーマルな着こなしができます。
名古屋帯
長さがおよそ360~380cmで、「一重太鼓」や「角出し」などで結びます。カジュアルシーンで着用する帯の代表格です。
半幅帯
名古屋帯などより幅が狭く、15センチ程の帯。浴衣や普段着着物に合わせてよりカジュアルな着方を楽しめる帯です。
ファブリック帯(兵児帯)
芯の入っていない柔らかい帯。半幅帯と同様に気軽な着姿を楽しめます。柔らかいため結びやすいのも魅力。