男の着物 ときどき着物なジミーの場合。【第一回】
どうも!私はくるりで働くジミーと申します。
たいへん嬉しいことに、最近くるりには男性のお客さまのご来店がじわじわと増えてきております。またこの頃、街で男性の着物姿の素敵な着こなしを見る機会も増えてきました。男の人で着物をカッコ良く着こなしている人を見ると、惚れ惚れとする一方で「やられたー」って感じもあったりもするもんです。
普段のワードローブの中に「着物」という選択肢がさりげなくあるってとっても素敵なことだなーって、最近しみじみと感じる四十男のこのわたくしジミーが、僭越ながら「男の着物 ときどき着物なジミーの場合。」というタイトルで「男の着物」をテーマにした「読み物」を連載することになりましたので、どうぞ宜しくお願い致します。

さて最近、私は出社するとたまに着物に着替えます。
本日は焦げ茶の無地の「お召し」に、ビターな色あいの博多献上帯を締めました。ちなみに足袋なんですが、私は茶道を習っております関係から普段でももっぱら白足袋を履きます。白足袋は清潔感があり、私の好みにあっております。

そして、打合せのため外に出る時は、色違いの黒の「お召し」の羽織を羽織って出かけます。
男着物の場合「お召し」は、洋服でいえば「スーツ」のようなものです。なので「お召し」の着物に羽織る羽織はやはり「お召し」の方が良いようです。「お召し」に「紬」の羽織を羽織ると、まるでスーツの上からGジャンを羽織ったかのように、あまり雰囲気がマッチしません。

羽織に関してもう一つ言わせて頂ければ「大島紬」の場合には別のセオリーがあるような気がします。
只今、藍の大島紬のアンサンブルを着た私めをご覧頂いておりますが、いろいろ試した結果「大島紬」はアンサンブルで揃えて着るのが一番良いという結論に私は至りました。いろんな羽織を大島紬の着物の上に羽織ってみたのですが、どれもしっくりとこなかったのです。

ちなみに、私は出来る限り「着物をモダンに着こなしたい」と考えています。着物姿を見られた時に「この人、洋服の趣味もヤバそうだな」と感じる着物姿だけは絶対に嫌だなと、そこは自分のみならず、自分のバイヤーとしてのモノ選びの基準にしようと努めております。お洒落の感覚から違和感のない「男の着物」の世界を、今後このコンテンツでご紹介させていただけたらと思います。


第一回「男の着物 ジミーの場合。」いかがでしたでしょうか。女性の着物と違って男性の着物は、華やかさも彩りもない世界ですが、それゆえ奥が深いです。男の着物の場合、あまり凝りすぎず、奇をてらわず、いたってシンプルに、究極の引き算理論でシックに着こなすことをお薦め致します。
本日は以上です、お付き合い頂き有り難うございました。